連載:佐渡市の木「アテビ」② ~樹木の特徴~
連載2回目は、アテビ(ヒノキアスナロ)の樹木としての特徴や見分け方を掲載いたします。
アテビは葉っぱの形がうろこ状になっているのが特徴のなのですが、
似たような形の葉をもつ樹木にヒノキ、サワラ、ネズコがあります。
これらも同様にうろこ状の葉をもっています。
葉の裏を見れば見分けられる
上の画像のように、それぞれ葉裏の模様に特徴があります。
W・X・Y があるので、ネズコには『Z』であって欲しかったですが残念です。
日陰でも育ち、生命力が高い
アテビは比較的寒さに強く、日陰でも育ちます。同じ場所にアテビとヒノキが植えられていた場合、アテビが勝ち残るそうです。
その分成長スピードはゆっくりで、大きくなるのに杉の3倍以上の時間がかかります。
また環境にもよりますが、切り落とした枝が土に触れているだけで根が生えてくるほど生命力が強く、
切り落とす前に根を生やす「空中取り木」という手法を使えばかなりの成功率で増やせます。
空中取り木の手法
1.葉の先端から50~60cm位の葉をむしり、カッターで皮に切り込みを入れて剥がす。
2.湿らせてかたく絞った水コケをビニールで巻き付け、両端を麻紐などで縛る。
3.カッターで数カ所穴をあけておく。
半年くらいで根が出るので、葉裏が西日に当たらない場所に植え付ける。
これで増えるとは、なんとも生命力の強い木ですね。
次回はアテビに含まれる成分「ヒノキチオール」や、香りについて掲載する予定です。