連載:佐渡市の木「アテビ」① ~基本情報~
佐渡市では花は「カンゾウ」・鳥は「トキ」・魚は「ブリ」
といった風に、市の〇〇といった代表を決めています。
その中に、佐渡市の木「アテビ」があります。
本連載では、材木屋らしくこのアテビについて深堀りしていきたいと思います。
ちなみに「アテビ」は佐渡の方言的な呼び名で、各地方で沢山の呼び名がありますが、正式な和名は「ヒノキアスナロ」です。
材木業界では原種であるアスナロも含めて「ヒバ」と呼びます。
さて、このヒノキアスナロですが、原種のアスナロを含め、つかみどころのないというか、正体が分かるようで分からない不思議な木なのです。
記事を書いている本人もよくわかっておりません。
それでもなるべく多くのソースを読み、自分なりの考察を加えながら書いていこうと思います。
アテビの基本情報
アスナロ(ヒノキ科アスナロ属)の変種。和名:ヒノキアスナロ
常緑針葉樹 雌雄同株
ヒノキアスナロを指す方言は40種以上あり、明治の末、林業関係者がアスナロ属の木を「ヒバ」と統一するようになって、ようやくその名は定着したそうです。
また、生育地域の分布にズレがあり、アスナロが南方系のヒバ、ヒノキアスナロが北方系のヒバと言われています。
生育範囲
見た目の特徴
最も特徴的なのが葉で、鱗を連続で並べたような形状をしています。葉の裏に「W」の形の模様があります。これがアスナロ属の特徴です。ちなみに別記事で書きますが、ヒノキの葉裏は「Y」です。
次回以降はアテビのマニアックな知識や、知られざる魅力を語っていこうかと思います。
画像出典:植木ペディア あきた森づくり活動サポートセンター